ポタ電(ポータブル電源)はコンパクトで持ち運びが簡単な小型の電源装置です。
最近はポータブル電源の価格も安くなってきたため購入を検討している人も増加傾向で、キャンプやBBQ(バーベキュー)などのアウトドアで大活躍します。
太陽光パネルがあれば屋外でも充電ができるためキャンプや車中泊で遠出をする際に使う人も多いようです。
※近年人気が急上昇しているソロキャンプや軽キャンピングカー(ぷちキャン)では特に役立つ事間違いなしです。
また、台風や地震などをはじめとする様々な災害の影響で停電してしまった際には頼もしい味方となる事が期待できるため非常用の防災グッズとして年々需要が高まっています。
しかし、便利な一方で消費者庁から「危険な商品も流通している」という情報が提供されているため購入の際には事前に情報を集める事がとても重要です。
おすすめのポータブル電源
現在は多く種類のポタ電(ポータブル電源)があり性能も多種多様ですが、数ある製品の中からコスパに重点を置きたい人には「BALDR ポータブル電源 ソーラーパネル セット」がイチオシの製品となっています。
こちらの商品は「1000W ポータブルバッテリー」と「120W ソーラーパネル(折りたたみ式)」のセット商品で参考価格が126,800円とお高めですが、私は数量限定セールの時に約90,000円で購入しました。
※度々SALEを開催しているようなのでチェックしてみてください。
この商品は蓄電池容量が933Wh/252162mAhとなっていて容量が大きいですし、出力も50Hz(関東方面)と60Hz(関西方面)に対応しているため日本全国で販売されている家電が使える製品になっています。
※初期設定は60Hzになっていました。
近年目にすることが多い同程度のリーズナブルな価格帯でポタ電を販売しているメーカーの多くのブランドは中国で製造されていますが「BALDR」はポタ電では珍しくアメリカのロサンゼルスに本社を設立したTogoPower株式会社の商品です。
※代表的なブランドとしては「anker(アンカー)」「EcoFlow(エコフロー)」「jackery(ジャックリ)」が人気で多くのシェアを獲得しています。
ポータブル電源選びの注意点
ポータブル電源の出力について
ポータブル電源は定格出力の性能を超える家電は使えない(動かない)ため「どの家電を使いたいのか」を考えて購入しなければせっかく購入したのに「使いたい家電が動かない」という事になってしまう可能性があるので購入前に「十分な電力を確保できるのか」の確認を怠ってはいけません。
※体感的には500W以下で動く家電は少ない印象があるので安価なモデルを買ってしまうと「スマフォの充電くらいしか使えない」という事になってしまいかねません。
ちなみに、私がオススメしているポータブル電源の性能はAC(交流)1000Wで瞬間最大出力2000Wと表記されていますが私の家にある電子レンジを最大出力(800W)で動かす事はできないため電力を抑えた500Wの電力消費を抑えた設定で動かしています。
こちらの電子レンジは出力が数種類あるため出力の調整を行う事で使う事ができますが800w以上の設定では動かないため注意が必要です。
- 自動最大1000W
- 手動800W、600W、500W、200W相当、100W相当
ポータブル電源の製品情報ではAC(1000W 瞬間最大2000W)となっているものの実際の消費電力は起動の瞬間に大きく消費する製品が多いため注意が必要です。
※一般的な電子レンジはピーク時に瞬間的に最大1500W前後になると考えられます。
電子レンジの他に大きく電力を使う可能性がある製品としては
- 1400w程度
IHクッキングヒーター、オーブン - 1300W程度
炊飯器、食器洗い機、洗濯機など - 1200W程度
ドライヤー - 1000W程度
電気湯沸かし器(ケトル)、掃除機
上記の製品は最大出力を意識しておかなければポータブル電源を買っても動かない可能性があるため要チェックの必要があると思います。
※消費電力は製品の目立たないところに記載されている事が多いため表記のシールが隠れてしまっている事も珍しくはないので動かしにくい家電の場合はメーカーのホームページに記載されてい情報を確認するのが良いと思います。
販売されているポータブル電源の多くは「コンセント」「USB-A」「シガーソケット」の出力に対応していますが一部の製品は出力の種類が少ないないため購入前のチェック忘れに注意してください。
また、基本的に家電製品や電子機器は「純正弦波(正弦波)」で使用する事を前提に設計されているため
「修正正弦波(疑似正弦波)」「矩形波」の場合は機器に負担がかかってしまい最悪の場合は壊れてしまう事もあります。
「発電機で充電すると壊れる」という話を耳にしたことがある人も多いと思いますが直流を交流に修正する際には修正後の波形もポイントとなるのであまり粗末な製品を購入してしまうとかえって費用が嵩んでしまう事もあるので注意が必要です。
また、日本では関東圏と関西圏の間で周波数が異なるため家電量販店などではエリアに合わせた製品を販売していますが、ポータブル電源をネットで買う場合には居住エリアの周波数と出力周波数が一致しているのかを確認する事は重要です。
- 東日本(関東方面)は「50Hz」の出力ができるかチェックを忘れずに
- 西日本(関西方面)は「60Hz」の出力ができるかチェックを忘れずに
周波数の確認を忘れてしまい東日本なのに60Hz専用(西日本なのに50Hz専用)のポタ電を買ってしまうと使えない製品が多いので気を付けてください。
※大手製造メーカーの製品は50Hz・60Hzのどちらでも使える製品が近年は多いです。
モバイルバッテリーとの違い
ポータブル電源とモバイルバッテリーの違いは最大出力や蓄電容量の違いが大きなポイントになります。
スマートフォンやタブレットなどの小型で電力消費が少ない製品を充電するだけの場合はモバイルバッテリーがあれば十分な性能を期待できますし、家電を動かせるモバイルバッテリーも商品として販売されているます。
しかし、扇風機(100w程)などの電力の消費が少ない製品にしか使えませんし、実際にAC電源として頻繁に使うと負担が大きく壊れてしまう製品が多いようです。
※モバイルバッテリーの多くは疑似正弦波タイプなので電気を使用している機械にも負担がかかってしまい故障の原因となりやすいので非常用の電源と捉えておいた方が良いと思います。
そのため、頻繁にコンセントから電気を使いたい人はポータブル電源の購入をオススメしますし、購入の際にはある程度の出力がある製品を選んだほうが後々の後悔は少ないと思います。
※安い製品は出力も小さくい事から使える家電が大幅に制限される事が多いため、使える家電が多い10万円前後~の製品を選んだ方が無難です。
ちなみに、一般的なモバイルバッテリーの容量は10,000mAh程度の製品が多いですが、ポータブル電源は100,000mAh程度~の製品が多いため、容量が増えて性能が向上する分重くなって持ち運びも大変になり不便に感じる事もあると思います。
また、ポータブル電源はリン酸鉄リチウムイオンバッテリー(繰り返し使用できる回数が多い)の製品が多いのも特徴です。
節電効果について
ポータブル電源の情報を集めていると太陽光パネルとセットで販売されている商品を目にする機会も多いと思います。
太陽光パネルを使って電気を自家発電できれば電力会社から購入している電力を削減する事ができるため大きな節約になると考える人も多いと思います。
近年は電気代が急激に高騰して大きな話題になるほど値上がりしているため本格的に対策を考える人も多いと思いますが太陽光発電による節約効果はあまり期待しない方がいいと思います。
基本的にソーラーパネルは天気によって発電量に大きな影響を与えるため安定した電力供給のためには蓄電容量の大きなポータブル電源が必要になりますし実際に太陽光発電によって生活する電力をまかなうためには大きな太陽光パネルを何枚も設置しなくてはいけないので大規模な初期投資が必要になるためポータブル電源だけで生活する事はとても難しいと思います。
※一人暮らしで質素に慎ましく生活できる人ならメリットは大きいかもしれません。
そして、大規模な太陽光設備は一度買えば半永久的に使えるわけではなく定期的なメンテナンスや部品交換なども発生するため実際の支払った費用と同じ金額を回収するまでには10~20年程度はかかると考えられています。
また、初期費用を回収し終わった頃には設備の耐用年数の終わりも近いため交換時期が目前になっている事も珍しくはないため大きな節約とはならない傾向があります。
更に、災害などで破損するリスクなどを考えたら太陽光パネルを設置するメリットは薄いと考えている人が多い傾向があります。
しかし、小型で持ち運びしやすい太陽光パネルには大型の太陽光パネルとは異なった特徴があります。
私のオススメしているポタ電と太陽光パネルを毎日使用すると3~4年で元が取れる計算になるため毎日使えば損はしないと思います。
※3年保証があるので元を取るまでに壊れて使えなくなるリスクやメンテナンス費用に対してある程度のカバーができますし”ポータブル電源”の値段はソーラーパネルよりも高いためパネルを追加で購入する事で更に短い期間で購入費用を回収できるようになります。
ちなみに、持ち運び式の120w太陽光パネル1枚では天気がいい日に1日かけて発電しても20~40%程度しか蓄電されません。
※同じような天気に思えても季節によって発電量が異なります。
容量が大きい製品はフル充電されるまでにはそれなりの時間がかかりますが満タンになればかなりの電力が使えます。
※初めて使うと「これだけしか使えないの?!」と思ってしまうかもしれません。
太陽光パネル1枚の状態では発電量があまり多くないため一日の充電で実際に使えるのは電子レンジ数回分となってしまいます。
しかしこの発電量が小さいというデメリットが実際には最も節約効果が期待できる要因になります。
実際にポタ電と太陽光パネルを購入して使っていると今まで気にせずに使っていた電力の消費量に対しても自然と目が向くようになるため節電を意識する行動を心掛けやすくなので「無駄な電力消費を抑えよう」という気持ちになります。
これは実際にやってみないとわからない感覚かもしれませんし、人によって感じ方が異なるため節電に与える影響も異なると思いますが私は今まであまり節電意識が高い方ではなかったため月々の電気代が大きく減少しました。
太陽光パネルの発電量について
太陽光パネルの発電量は広く周知されているように様々な要因に左右されますが一番大きな要因として太陽光の強さ(天気の良し悪し)は重要です。
快晴ならば発電量は上昇しますし曇天ならば発電量は低下する傾向があります。
※夜間は光源が少ないため発電されません。
そのため、太陽光をたくさん受けるように太陽光パネルの方角や勾配、周囲環境を意識する事で発電量に大きな差がでます。
具体的なポイントとしては
- パネル全面に太陽光を受けるようにする。
一部でも影になると発電量は大きく低下します。 - 一定時間ごとにパネルの向きを変える。
時間帯によって太陽の方角は変化します。
※南に向けて設置するのが一般的にです。 - 時期によってパネルの角度(勾配)を調整する。
季節によって太陽の角度が異なります。 - 照り返しが強くなるようにアルミシートを敷くと発電量が増えやすいです。
周囲の照り返しが多いほど発電量も向上します。 - 受光面(ソーラーパネルの表面)を綺麗に保つ。
ゴミや汚れが付着していると発電性能が低下します。 - 直射日光をパネルに当てる。
ガラス越しの場合は表面反射などで太陽光が減衰して発電性能が低下します。 - 風通しの良い所に置く。
温度が高温になりすぎると発電量が低下します。
※一般的に25度を超えると1度ごとに約0.5%程発電効率が低下していくと考えられています。
このようなポイントの積み重ねによる発電量の違いは意外と大きな差がでる傾向があります。
私が購入したBALDRの太陽光パネルの実際の発電量としては、晴れていれば120wのパネルで30~60w程度は安定して発電できますし、創意工夫すればもっと効率よく発電できると思います。
※調子がいいと90w以上の発電も期待できるようです。
ちなみに、各種メーカーをカタログで見比べて同じ性能が記載されていたとしても実際には発電量に大きな違いがあるようなので「安いから」という根拠だけで購入するのは危険です。
また、節約を目的に購入する人は屋外で使うだけではなく屋内でも使いたいと思いますが、毎日ポタ電やパネル出し入れするのは少し手間がかかりますし外出中も屋外に置きっぱなしするのは少し不用心なので節電を目的とするならば家にいる時間が長いマメな性格の人向きかもしれません。
ちなみに、日当たりの良い室内から外に向けて置いておくだけでも2w~30w(条件によって大きく異なります)程度は発電してくれるのでズボラな人は室内に置きっぱなしという方法もありますがあまり節電にはならないので悩ましい所です。
※持ち運び式のソーラーパネルを長期間屋外に設置すると雨や霜によって故障の原因になります。
室内での発電でも天候(快晴)や季節(冬時期は太陽が低いため室内に入る光が多いです。)などの状況によっては30w程度の発電が期待できる事もあります。