最近は便利な家電が増加して生活の利便性が向上していますが、家電に頼りすぎると電気代が高くなってしまうのが心配です。
特にここ数年は電力会社が相次いで値上げを発表しているため節電を意識していても例年よりも高い請求になる事も珍しくありません。
そのため、実際に節電を意識し始めた人も多いと思いますが、様々な電気代の節約方法があるため「実際にどこから手を付ければいいのかわからない」「めんどくさくて挫折してしまった」という人も多いと思います。
そこで「簡単で効果が大きいオススメの方法」から「余裕があればやりたい方法」までまとめていますので始めやすいところからチャレンジしてみてください。
個人的な性格の問題上「コンセントを毎回抜き差しする」ようなマメな事が続けられるタイプではないので簡単にできて効果のある方法が中心になります。
節電に取り組む優先順位について
「節電したい」と思う人の中には「実際にはなにから手を付けていいのかわからない」という人も多いと思いますし、節電に取り組む優先順位によって日常生活のストレスや節約効果は大きく異なります。
最も優先して取り組んだ方がいいのは「一度見直せばずっと節約効果が期待できる事」でこれらは労力に対してメリットが大きいため、固定費の契約内容などは真っ先に確認して改善する事をオススメしています。
それが全て見直し終わり一段落ついたら日々の生活の中で改善すると効果がある事を徐々に実践していき「継続的に無理なく続けられる」と思う事に積極的に取り組んでいくのがオススメの方法です。
一度に全てやろうとすると大きなストレスになりますし、体力的にも厳しいので負担が大きく挫折してしまうと思うので徐々に改善していきましょう。
一度見直せば効果が続くもの
簡単で効果が大きい方法(電気の契約を変更する)
電気は基本的に電力会社と電力の売買契約を結んでいるため契約プランを見直す事は重要ですし、一度契約内容を変えればずっと節約効果が続きます。
※一部の賃貸住宅では変更ができなかったり、めんどうな手続きが多い事があるようなのでそういう場合は後回しにしましょう。
そして、契約プランを変更する際には過去の電気使用量から最適な契約アンペアの設定に変更を行い、支払い方法をクレジットカード決済に設定すると節約効果が大きいです。
ちなみにオススメのクレジットカードは下記の記事にまとめてあります。
仮に契約を見直して1,000円安くなれば翌月から努力しなくても毎月時給1,000円のアルバイトを1時間するのと家系的には同じ効果があるので契約を確認するメリットは見過ごせません。
「東北電力」「東京電力」「中部電力」「関西電力」「中国電力」「九州電力」など地域によって大手の電力会社が異なるように、お得な電力契約も異なるため具体的な会社やプランは割愛します。
一部の小売電気事業者ではエネルギー需要のひっ迫等の状況を踏まえてタイムリーな節電要請が行われ、その達成度合いに応じて利用料金の支払いにも使用できる特典が獲得できる「ディマンド・リスポンス」と言われるサービスもあります。
すぐにできる方法
家電の状況を見直すだけで簡単に節電になる方法は意外と多いです。
基本的に現在自宅で使っている家電の多くは初期設定になっている人が多いと思います。
しかし、初期設定が省エネ設定となっている家電は少ないため見直すとトータルで大きな違いになる可能性が高いです。
様々な家電があるため、具体的な設定を見直す時のポイントをそれぞれ紹介していきます。
テレビ・モニターの設定
画面の明るさの設定を少し下げて電力の消費を減らすと消費電力を削減する事ができます。
設定画面を操作するだけで簡単に変更でるのでテレビをよく見る人やモニターをよく使う人にはオススメの方法です。
最初から一番暗くしてしまうと慣れていないためストレスを感じるので、最初は少しだけ暗くして様子をみてください。
また、買い替える時は基本的に大きい画面になればなるほど消費電力が増加する点、綺麗に映る4Kや8Kのように解像度が上がり性能が良くなると消費電力も増加する点などを考慮して最適な性能のテレビを選ぶことは省エネのポイントです。
更に省エネにこだわる人はパネルもチェックしてみてください。
パネルは大きく分けると「液晶パネル」「有機ELパネル」「プラズマパネル」の3種類に分類されますが、有機ELパネルは消費電力が多く、プラズマパネルは事業の撤退が始まっているという背景から節電には液晶パネルがオススメです。
参考までに一例として
- 4K有機ELテレビ55V型
1時間当たりの消費電力は421W - 4K液晶テレビ55V型
1時間当たりの電力消費量219W - 4K液晶テレビ65V型
1時間当たりの消費電力は285W - 4K液晶テレビ75V型
1時間当たりの消費電力は362W
冷蔵庫の設定
冷蔵庫の温度設定を変えられるという事を知らない人も多いと思いますが、多くの冷蔵庫は設定を変更して電力の消費を減らす事ができます。
※節電を常に意識して実際に活動をしているのにもかかわらず「電気代が高い」と思う人の多くは冷蔵庫が原因であることが多いです。
単身用の冷蔵庫は「冷蔵室」「冷凍室」だけしかない製品が多いですが、家族が増えると冷蔵庫も大きくなるため「野菜室」「チルド室」「パーシャル室」など多様な機能追加されている製品も多いです。
それぞれの設定温度の基準として
- 冷蔵室は2~6℃
メインスペースで日常的に使う食品を保存する場所です。 - 冷凍室は-18度
完全に凍らせて保存するためのスペースで冷凍食品やアイスなどを保存するスペースです。
※低温に保つと微生物の繁殖が抑えられるので温度を下げておきたい場所です。 - 野菜室は3~8℃
野菜を保存する場所で冷やし過ぎないように比較的温度が高い設定になっています。 - チルド室は0~2度
比較的低温ですが凍りきらない温度に設定して長めに保存したい食品を入れるスペースです。 - パーシャル室は-3度
若干凍る温度で保存するスペースのため保存も比較的長くしやすいスペースです。
一般的には最適な温度設定の基準はこの水準だといわれています。
しかし、実際には「弱・中・強」の設定しかない冷蔵庫もあるため、設定温度は参考程度にしかならない人も多いかもしれません。
※冷蔵庫によっては省エネモードがある製品もあります。
また、冷蔵庫の温度は保存している食品の量でも変化するため冷蔵室は中身を入れ過ぎない(7~8割が良いと思います)ようにし、冷凍室は中身を多く入れておくようにすると節電に繋がります。
基本的に冷蔵室は扉になっているので開閉が多いと冷気がたくさん流出してしまうため「開ける回数を減らす」「扉を開けたらすぐに閉める」などの基本的な事を習慣にするのは大切です。
冷蔵室は冷気が循環しやすいように意識する事は重要ですが、空いている空間が広すぎると一回の開閉で逃げる冷気も多くなるのでスカスカな状態の人は飲み終わったペットボトルに水を入れて冷やして置くと良いと思います。
特に夏場は「スカスカな状態」と「ある程度中身が入っている状態」では開閉後の稼働音が異なるのがわかるほど違いがあります。
続いて冷凍室ですが、こちらは基本的に引き出しの製品が多いので冷蔵室よりも冷気が逃げにくくなっていますし、冷気を循環させる必要もあまりないのでペットボトルなどの余った容器に水を入れて冷凍室の開いているスペースで凍らせておくと停電時にも長く保冷効果が続くのでお勧めです。
※中身が増えて邪魔になったら捨ててしまってもOKです。
※ペットボトルに水を入れる際には口切いっぱいまで水を入れると容器が破裂する危険があるのほどほどが良いと思います。
お風呂上りや夏場は凍ったペットボトルを触っているだけでも扇風機やエアコンの消費を抑える効果が期待できます。
※湯船に入れる水を減らすためにかなり浅くお湯を張る人もいますが我慢のわりに節約効果は薄い(地域や浴槽の大きさにもよりますが、湯船が満タンになるようにお湯を張ると500mlペットボトル1本程の費用です)ので基本的な「全身がお湯に浸かって溢れない量」に抑えて入れるのがオススメ(入浴する時に「溢れさせるのが好き」という人もいますが、費用はわりに満足感は高いのかもしれません)です。また、重りを入れたペットボトルをいれると節水して肩まで浸かる事ができますが労力がかかるためコスパは良くないため余裕がある人向けの方法です。
ちなみに、冷蔵庫本体は周囲の壁から一定のスペースが離れていないと熱がこもってしまい電気代が高くなるため新規で設置する際には壁からの距離を確保する事が望ましいです。
※最近は上部から放熱するタイプの製品も販売されているものの、風通しが良いほうが熱が逃げやすいので冷却効率が上がり節電につながると思います。
トイレの設定
最近はウォッシュレット機能の付いた便座が広く普及しているため多くの家庭で使っていると思います。
しかし、設定を見直したことがある人は少ないと思います。
製品によっては年間5,000円(月417円)程の電気代が発生していますが設定温度を下げるだけで簡単に節電ができます。
夏場は特に温度を上げておくメリットが薄いのでOFFにしてもいいかもしれません。
※冬場になって「冷たければ少し設定温度をあげる」でも良いと思います。
また、細かいポイントですが便座の蓋を閉めておくと節電に繋がります。
余談となりますが、古いタイプのトイレの場合は「給水タンクに水の入ったペットボトルを入れる」などタンク内の貯水量を減らして節水する方法がありますが、最近のトイレは以前よりも水の使用量が大きく減っているので新型の場合はあまり気にする必要はないと思います。
エアコンのチェック
エアコンは多くの電力を消費する家電なため、居住スペースが広くなるほど大きな節電効果が期待できます。
テレビ・冷蔵庫・ウォッシュレットのように設定を見直す事はできませんが、簡単にできるちょっとした小技は地味ですが確実に効果があるため余裕があればやってみてください。
効果が大きい対策としてはエアコンフィルターの掃除と室外機周りの環境整備です。
エアコンフィルターの掃除は一人暮らしで家を空ける時間が多い人は年に一回程やれば十分だと思いますが、在宅時間が長い人や家族が多く頻繁に使う場合は春や秋の過ごしやすい期間に使用頻度が増加する夏や冬に向けて掃除するといいかもしれません。
また、エアコンの室外機周りは風通しを良くして直射日光を避けるようにする事で夏場の消費電力を大きく削減する事ができます。
排気口の近くに物が多いと情事に熱交換ができずにエネルギー消費量が増加します。
その他にも
- 網戸の掃除
窓を解放した時に風通しがよくなるので春や秋などは窓を開けるだけで適温になります。 - 衣類で調整
暑い時は薄着・寒い時は厚着をする事でエアコンの使用頻度が減るため節電ができます。 - 扇風機を使う
扇風機を併用する事で同じ温度設定でも省エネになります。
節電グッズ
省エネするためには電気の消費量を下げる工夫が大切です。
近年は電気代も上昇傾向のため初期投資を行うと長期的にみてコスパがとてもよくなると期待できます。
※個人的にはIOT化も進めた方が後々便利だと思うのでネットワークに接続できるデジタル化が進んだ商品をオススメしています。
照明をLEDに切り替える
照明をLEDに変更すると消費電力を簡単に削減できます。
一部の自治体では白熱電球からLED電球に切り替えるための補助金がでている事もあるようです。
※当サイトでは後々の事も考慮してスマートホームに対応した製品を紹介しています。
コンセントに節電グッズを取り付ける
基本的に常に電源をONにしておかないといけない家電は限られる(冷蔵庫やDVDレコーダーなど)ため家にいない時間帯はタイマー機能を使って待機電力を削減すると大きな節電効果が期待できます。
また、スイッチを押すだけでコンセントを切り離せる商品もあるので使用用途に合わせて製品を選ぶ事がポイントです。
部屋の気密性を向上させてエアコンの効き目を良くする
部屋の扉や窓などの隙間を塞ぐ事で室内の保温性能が高上するので冷暖房の効き目が良くなり節電効果が期待できます。
特に築年数が古い木造住宅は気密性が低い傾向があるため隙間に手をかざすとエアコンの冷気や暖気が逃げていくのがわかるような構造の住宅もあるため空気の流れが止まるように使用できればメリットが大きいです。
断熱カーテンを取り付け室内の温度変化を軽減する
玄関付近や廊下、窓などにビニールカテーン(なければ通常のカーテンでも可)を設置する事で外気温の影響を軽減する事ができるためエアコンの消費電力を現象させる事ができます。
カーテンレールがない窓は取り付けが少し大変なので設置前にイメージを固めてから購入した方が良いと思います。
※「断熱」する事で冬は室内の暖気が逃げにくくなり、夏は室内の冷気が逃げにくくなります。
フローリングにマットを敷いて断熱性能を上昇させる
床にマットやカーペットを敷くと断熱性能が高上するため室内の保温性能が高くなります。
特にフローリングの場合は効果が大きいと思います。
入居したばかりで荷物が少ない場合はカーペットでも良いと思いますが荷物が増えてくるとジョイントマットの方が簡単に設置する事ができるのでお勧めです。
※アルミシートを敷くと更に断熱効果が期待できます。
電気毛布で暖房を控える
冬場は寒いので暖房のために光熱費が高くなりやすい傾向があります。
寝ている布団の中だけ温まれば十分なため部屋全体を温める必要性は少ないです。
そのため、エアコンなどの電源は止めて電気毛布を使用する事で電力消費を大きく下げる事ができます。
※エアコンは空気が乾燥するため寝ていると喉(のど)が痛くなってしまう人もいると思いますが電気毛布なら喉が痛くなる事もありません。
エアコンの室外機に直射日光が当たらないようにする
夏場にエアコンを動かす際には室外機を日陰にする事で消費電力を削減する事ができます。
配線が繋がっているため動かす事はできないので、日向に設置されている場合は一工夫が必要になります。
費用を抑える方法として、室外機の上に水の入ったバケツから水が滴るようにタオルを被せて乗せておく方法もあります。
少し大変な方法
日々の行動によって節約効果がでる方法は少し手間がかかるものの労力に対して節約効果が薄いです。
しかし、節約意識を付けるためには「基本的な事を積み重ねる」というマインドが重要だったりします。
具体的な方法としては
- 使わない間(留守にする時など)はブレーカーを切って家電のスタンバイ状態を減らす事で待機電力を減らす。
冷蔵庫やDVDレコーダーのある部屋の電源を切らないように気を付けてください。 - シャワーの利用時間を短くする。
オール電化の家庭は電気代・燃料を使っている場合は燃料費が節約できます。 - 電源を小まめにOFFにする。
特に使っていない部屋の照明を点けたままにしいている人は案外多いです。 - 使わない家電のコンセントを抜く。
エアコンのように出力が大きいのに特定のシーズンしか使わない製品は優先的に抜いておくのがオススメです。 - 「節電」ボタンがある家電は積極的に使う。
洗濯機や給湯器は毎回押す必要がある事が多いので少し大変です。 - 家にいる時間を減らして電気を使わないようにする。
※出先でお金をたくさん使ってしまうと本末店頭なのでお散歩や図書館などが良いと思います。
間接的な節電の小技として冬場の洗濯物はエアコンの利いた部屋に干すと加湿機の使用を控える事ができるのでオススメですが、エアコンはなるべく使わない方が節電になるため悩みどころです。